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介護ベッドにまつわること

bed

最近は、末期ガンの父のもとへ、2日おきに看護師さんが来ている。
わたしは同席しないので、何を話しているのかよく知らないが、一昨日は父が「介護ベッドが欲しい」と言い出したそうだ。
母は、「介護ベッドなんて、まだ先の話じゃないの」と呆れている。

「お父さん、いまからレンタルして、自分が使うまえに、わたしにそこで寝ろっていうのよ。もう! そんなことできるわけないやんか!」
母は、介護ベッドなんて縁起でもない、と思っているのだ。
まあ、誰でもそれはそうか・・・。

「そうやな・・・。いま借りても置くところないしな・・・。でもどっちみち、ママさんのベッドはどうにかせんとあかんな」
「家の横のところに置こうか・・。でも、マットが濡れるしなあ・・・」
「いまのは捨てて、新しいのをまた買えば・・・」
「でも、外側なんかまだ使えるで。もったいないなあ・・・」

なんとなく、父のことを考えているようで考えていない相談であった。
そのうち、ネットを見ながら、こんなベッドがいいわねえと品定めし始めて、まったく不謹慎なのだった。

結局、介護ベッドなんてまだ先の話だよ、ということでいったん散開となった。
しかし今日になってまた、母が「介護ベッドを見に行く」と言うのである。

「介護ベッドで1階で寝るようになったら、うちら、一日中シーンとしてなあかんやろうな」
「それはそうやな・・・。でも本人が、2階に上がったり降りたりするのがしんどいんやったら、仕方ないな」
「そうやなー。全部、本人が決めることやな」

父は、もとから心気症のようなところがあって、少しでも身体に異変があると、「○○かもしれない」と 病院に飛んでいくような人なので、今回はいくぶんオオカミ少年になっていて、しんどい、しんどいと言っても、「またお父さん、気弱なことを言っているわ」と思われている不幸がある。
どうなんだろうな・・・、いま現在、ゲロゲロ吐いてはいるが、一応階段の昇降もできて、話す力もふつうで、着替えなどもできている人が、介護ベッド?
ちょっとやっぱり、オオカミ少年だろうか・・。

そして、母がなんだか疲れているのを、わたしは感じた。
「なんか、不安で仕方ないわー」と言うので、やっぱりこれからの在宅看護に、負担を感じているんだろうな。
もちろん、過去は病院でやっていた看病を、いまは在宅でやるんだから、家族は大変なのは容易に想像できる。
母はおそらくくたびれるだろうし、わたしも無傷じゃないな。
父の最期のために頑張らなきゃとも思うが、あんまり頑張るとこれもよくないだろう。
初めて、在宅で人を看取るという事態に、わたしも自分自身の健康を損なわないように、気をつけなきゃいけないな。
由巳ゆみ.
Posted by由巳ゆみ.