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妹の介入


朗報なのである。
末期ガンの父の、介護をめぐる戦いなのだが、妹の介入により、あっさり解決した。

わたしが母と大喧嘩して出ていったあと、入れ替わりに実家に妹が帰ってきたのだが、母がわたしとの経緯を彼女に話したところ、彼女もわたしとまったく同じことを言って、大激怒したらしい。
つまり、介護のやり過ぎなのだ。
父を、お人形さんみたいに扱って、自分の思い通りに世話をしている様子が、気持ち悪かったのだ。

母はわたしに電話越しで、「明日ケアプランを持ってきてもらう」としょんぼり言った。
「どうやって選ぶ?」「本人に選ばせたらいいよ」
それで話は決まった。
もしかしたら父は、いまのままでいいと言うかもしれないが、やはり一度は、意志を尋ねた方がいいだろう。
まープロが好きな父だから、ケアプランを選ぶ可能性が高いだろうな。

それにしても、あんなにギャンギャン吠える母を見ると、心底うんざりしていたのだが、妹にまで責められ、今度はすっかりしょげてしまった彼女に、わたしは急速に同情してしまった。
そうなんだよ、この人はよかれと思って頑張ってたんだよね。
わたしは、もし父親が母親を選ばず、ケアプランを選んでも、いままでのことが無駄だったとか、しょげない方がいいよ、と伝えておいた。
すると、案外彼女は元気な声で、うんうんと言った。

妹はその後、ヘンな時間にパジャマを買いに行ったらしいが、この人は躁でも、あたまはヘンじゃないので、言いたいことを言ってくれる。
わたし一人では、あのまま父を助けなければ、という憔悴感とともに、辛い思いをしたに違いない。
父の最期は、一回しかないのだ。
絶対に失敗はしたくない。

わたしが、「母親と喧嘩したから、数日間出て行く」と、父にこっそり告げたとき、父はだいぶ心配したと思うが、今頃は、あーそういうことだったのかと分かってくれていると思う。
わたしが出ていくとき、元気に敬礼していた父。
父はこの家族を、50年間もまとめあげてきたのだ。
俺のことでいろいろ考えてくれるのはありがたい、とのんびり屋の父は考えていると思う。

さてこれからだが、わたしは父の様子を見て、まだ急変ということはないと思っている。
あと一か月ぐらいは、徐々に弱るとはいえ、現状維持じゃないのかな? 
とにかくここまで来たんだから、苦しまずにゆったりと、日々を過ごしてほしい。
まだまだ、この世が終わったと考えるには、早すぎると思うのだ。
由巳ゆみ.
Posted by由巳ゆみ.