葬式のあとで

osoushiki_noukotsu

昨日無事、父の葬儀が終わった。
帰宅してから、どっと疲れが出て、母とお茶を飲みながらあれこれ話をする。

「それにしても、さすがにちゃんとした葬儀屋さんにお願いしたら、立派なものになるなー」
「ホテル並みやったね」
「それに、来る人は親戚ばっかりで、お父さんの望みどおりのお葬式になったわ」

それから、「やっぱり淋しくなるわ」と母は言い、わたしは「これからお金あんの?」となんかちぐはぐなことを言った。
「お金? さあ、遺族年金がいくらかわからんからなあ。生活費、計算してみたらええやん。光熱費が・・・」
母は計算を始め、「ほら。なんとかなるやん」と言った。
ちなみに、うちの母は若い頃、国民年金を納め損なったので、額が非常に少ない。
わたしも、これに頼りきるわけにはいかないので、障害年金のなかから少し生活費を出すことになる。

そうかー、なんとかなるか、と安心したところで、今度は父の遺影を見て、「背景がシンプルすぎたかな」と考えた。
わたしは自分でも思うが、直球ど真ん中のことを考えず、外れたことを言って、人を呆れさせることがある。
葬式の最後の対面で、うちの妹も、花に埋もれた父の腹を探って、周囲を困惑させていた。
本人によると、父の手を探していたらしいが、なんでわざわざそんな変わったことをするんだと姉のわたしでも思う。

母と、ごはんと漬物とコンビニで買ってきた餃子を食べ、広くなった家に身を置いていると、これからまったく違う生活が待っているんだなとひしひしと感じた。
もとから家では存在感のない父だったが、当たり前だが、いるのといないのとでは全然違う。
たった、4ケ月前までふつうに歩いて話していたのに、不思議だな・・・。
人が消えていなくなるって、なんだか全然実感がわかない。

母が、父の病室にしていた和室に祭壇をつくったので、寝るまえ二人でなんとなくその前に座った。
母がまた、「ほんとに淋しくなるわ・・・」と言った。
わたしは、「ほんとにいなくなったのかな」と思っていた。
たぶん、これからしばらくは、母は打撃を受けて、まいってしまっていると思う。
サポートなんて偉そうなことはできないけれど、自分の健康に気をつけて、お互い喧嘩にならないようにしたいと思う。

プロフィール

由巳ゆみ.

Author:由巳ゆみ.

2000年うつ病と診断される。
2010年躁うつ病と診断される。
現在は精神障害者として一人闘病生活を送っている。
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